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昭和33年の「道徳」誕生について [教育]

 1958(S33)年の学習指導要領の改訂により、道徳は教科外の活動として、敗戦による修身の廃止以来の復活を遂げます。普通なら、59年度から実施されるはずなのですが、道徳だけが58年4月から始めるよう各学校に通達されました。
 学校はどうだったか。推測ですが、道徳の復活も想定外ならば、すぐ実施には無茶を感じていたと思います。文部省側にしても、実施要項の作成が間に合っていなかったという事実もありますから、文部大臣の独断で強行した可能性があります。
 教職員団体がこれに反発し、一部の教職員たちは、道徳の授業をやらないと宣言します。その結果、一学期に実施した学校は、全国でも半分に満たなかったと言われています。
 メンツを潰された文部省は、一学期は試行期間だったとうそぶき、二学期からの実施を義務付けるなど巻き返しに出てきます。9月6日、全国から300人あまりの教員を東京に集め、「道徳教育指導者講習会」を開催します。ところが、予定された会場が反対派によって封鎖されます。これを予期していた文部省側は、講習会参加者を早朝こっそりバスに乗せ、1,500人の警察官に守らせて、上野博物館に移す作戦で裏をかいて実施したのです。
 田口由美子先生(元山六小校長)の父池田指導主事(余目町教委)は、山形県を代表してこの講習会に参加していました。実際は数回の会場変更があったようです。おそらく、作戦がばれないように内部も攪乱していたのだと思います。参加者の心労は想像を絶するものだったろうと思われます。池田先生はこの犠牲者となられたのです。当時、現在のように、教員の身分を持ちながらの「充て指導主事」の制度はなく、教員を退職しての指導主事であった池田先生には、退職金も出ませんでした。
 某新聞社は、これを「一円指導主事」として報じたと聞いています。
(聞き違いなどあるかもしれません、大意をご理解ください。)

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